位牌とは
位牌とは、ご先祖様に手を合わせる、戒名を書いた木でできた札のことです。
無くなって49日までは、白木の位牌で、49日後は、黒い位牌になります。お仏壇に置いてあるのを見たことがあると思います。
位牌は、儒教の影響を経て、間もなく日本の仏教へ取り入れられました。
儒教には先祖崇拝という考え方があり、既に亡くなった両親、祖母、祖父等の祖先が、生きている者の生活に常に影響を与えている、または与えることができるという考え方です。
祖先崇拝、仏教では先祖供養と言われますが、その為に使われるものが位牌なのです。
位牌は魂の依り代の役目をする
位牌とは、木の札に戒名を書いた、仏壇に置いてある黒い札のことです。よく、位牌と遺灰を勘違いされやすいです。
位牌は、故人の魂が依る、魂の依り代(よりしろ)として使われています。
近年、Twitterで話題になっていた、位牌にまつわる話題があります。
ご先祖様がクラウドサーバー(あの世)に保存されていて、プログラムコード(お経)を送り呼び出し、デスクトップPC(お墓)、スマホ(位牌)で同期させ、通信する、という話題でした。
なんとなく、わかりますかね?実に、的を得ていると思います。
この、デスクトップPCとスマホが、まさに依り代、つまり位牌やお墓にあたるわけです。
デスクトップPCは家に帰った時にしかつかえませんがスマホは身近なもので、すぐにアクセスできます。
お墓はたまにしか行かないけど位牌は家にあるので毎日拝める、ご先祖に繋がる一番身近な存在となります。
位牌の種類は大きく二つに分かれる
位牌の種類は大きく二種類に分かれます。
白木位牌
白木位牌は、人が亡くなった時に、49日までに使うものです。
お寺や葬儀屋さんが手配してくれますので、自分で作る必要はありません。
本位牌
本位牌は、四十九日(しじゅうくにち)の法要の際に、白木位牌から本位牌へと魂の依り代を移し替えます。
ですので、本位牌はその49日目の法要までに準備が必要です。
現代はお寺や葬儀屋さんで手配して頂くことも多くなりましたが、基本的にはご自身で仏壇店などで手配しなければなりません。
先祖供養の大切さ
先祖の数は200~300年ほどたどれば7代目で254名、10代辿れば1024名もいることになります。
誰か一人欠けても、今の自分はありません。そのことについて、あなたはどう考えますか?
私だけかもしれませんが、私はその事を考えると、自分が生きていることって、こんなに有り難いことなんだと、いつも鳥肌が立ちます。
祖先崇拝では、亡くなったすべてのご先祖が、現在の生活に影響していて、先祖供養をすることでご先祖様達が人生をより良い方向へ導いて下さると考えます。
今授かっている苗字で「〇〇家先祖代々之霊位」等のお位牌をつくれば、そのご先祖全員に対応します。
先祖供養は、あなた自身、または子供の感謝の心を育てます。
今現在、全く位牌に縁が無い方も、〇〇家先祖代々之霊位を作ってみてはいかがでしょうか。
位牌とは、故人の依り代である一方、あなたに心の安らぎを与える存在なのです。